ページトップへ

Loading...

おしゃべりで空想好きな孤児アンが、様々な騒動を起こしながら周囲の人々との絆を深め、成長していく物語『赤毛のアン』。
1908年に出版されて以来、世界中で読み継がれてきたこのストーリーは、作者のルーシー・M・モンゴメリが、自身が生まれ育ったカナダ プリンス・エドワード島(PEI)の自然や風土を重要な背景として書き上げたものです。物語はフィクションながらも、そこに登場する景色も建物も、そして素朴な人々も、実際にプリンス・エドワード島で出会えるものばかり。
大西洋に浮かぶこの小さな島には今も、モンゴメリが愛し、『赤毛のアン』に描かれたままの世界が広がっています。

アニメ『アン・シャーリー』

プリンス・エドワード島旅行で『アン・シャーリー』のクリアファイルを!

ツアーページで紹介している旅行会社のプリンス・エドワード島ツアーに参加された方、また現地オプショナルツアーに参加された方に、アニメ『アン・シャーリー』のクリアファイルをプレゼントします。※対象外となるオプショナルツアーもあります

物語の舞台「アヴォンリー村」のモデル、キャベンディッシュへ!

『赤毛のアン』の舞台となったのは、カナダの東端、大西洋のセント・ローレンス湾に浮かぶ小さな島、プリンス・エドワード島です。アンが里親のマシューとマリラの元で暮らした美しい村アヴォンリーは、島の北海岸にあるキャベンディッシュをモデルに描かれました。ここは、実際にモンゴメリが暮らしていた村で、物語にも実在の建物や風景が多数登場しています。『赤毛のアン』の村は、モンゴメリが愛してやまなかった、彼女自身の故郷でもあるのです。

グリーン・ゲイブルズ・ヘリテージ・プレイス(カナダ国定史跡)

Green Gables Heritage Place
(Canada’s National Historic Site)

『赤毛のアン』がプリンス・エドワード島に引きとられて暮らした、里親マシューとマリラの家「グリーン・ゲイブルズ・ハウス」。そのモデルとなった家と周辺の景観一帯は、1937年、カナダの国定史跡に登録され、大切な文化財として保護されています。

アンの部屋も再現された「グリーン・ゲイブルズ・ハウス」

恋人の小径Lovers Lane

グリーン・ゲイブルズ・ハウスの裏手に伸びる道。実際は、牛や馬を連れたり、農作業の時に使用したりする農道だったようです。物語では、アンと親友のダイアナが読んでいた本に刺激を受けて名付けた小径。二人はいつもこの道を通り、四季折々の美しさに感動していました。モンゴメリ自身、この道を気に入っており実際に「恋人の小径」と呼んでいたようです。

お化けの森Haunted Wood

グリーン・ゲイブルズ・ハウスの正面に広がるうっそうとしたトウヒの森。『赤毛のアン』では、親友ダイアナの家との間にあり、二人はここにお化けが出ると想像して遊んでいましたが、想像力が働き過ぎたため、通るのが怖くなってしまいます。この森も、モンゴメリ自ら「お化けの森」と呼んでいました。


モンゴメリのキャベンディッシュ・ホーム
(カナダ国定史跡)The Site of L.M. Montgomery's Cavendish Home (Canada’s National Historic Site)

モンゴメリが『赤毛のアン』を執筆した場所で、現在建物はありませんが、家の礎石などを見ることができます。モンゴメリは、幼少期に母親を亡くし、生後21ヶ月から36歳までの 長い期間を母方の祖父母のマクニール夫妻の家で過ごしました。モンゴメリは、この家(郵便局でもあった)で、郵便の仕事を手伝いつつ、小説などを執筆。『赤毛のアン』は、そうした中で書かれた作品でした。

島内の各地に点在するアンと作者モンゴメリゆかりの地

愛媛県ほどの大きさのプリンス・エドワード島には、島内のいたるところに『赤毛のアン』に登場した風景や、モンゴメリゆかりの地などが点在しています。これらを巡るツアーも各種あり、物語の美しい世界へといざなってくれます。

モンゴメリの生家Lucy Maud Montgomery Birthplace

1874年11月30日に、モンゴメリが生まれた家。彼女の誕生後2年足らずで、母親は他界してしまい、幼いモンゴメリはキャベンディッシュに住む母方の祖父母と共に暮らすことになります。この家は、現在見学可能で、2階には、モンゴメリが生まれた部屋も残されています。1階にはモンゴメリのウエディングドレスのレプリカや、スクラップブック、友人あての手紙などのコピーが展示されています。

輝く湖水とグリーン・ゲイブルズ博物館The Lake of Shining Waters & Anne of Green Gables Museum – Silver Bush

モンゴメリが子供時代からしばしば訪れていた伯母の家。「家自体が友達のよう」と、大好きな場所だったようで、モンゴメリとユーアン・マクドナルド牧師との結婚式も、この家の客間で執り行われました。敷地内には、『赤毛のアン』に登場する「輝く湖水」のモデルとなったキャンベル池があります。また、この農場を舞台に『ストーリーガール』、『銀の森のパット』といった小説も生まれています。

シャーロットタウンCharlottetown

物語でも現実の名前で登場するプリンス・エドワード島の州都。19世紀の建物が改修されて美しい古い町並みが保存されており、アンの時代を感じながら散策ができます。アンが教職を取るために通ったクイーン学院がある町でもあり、そのモデルとなったプリンス・オブ・ウェールズ・カレッジ(現Holland Collage)も見られます。実際、モンゴメリ自身、この学校で学び教職の免許を取得しました。また、物語に登場する共進会や競馬などの伝統行事は今も開催され、競馬場の審判席はカナダの国定史跡となっています。

19世紀後半のシャーロットタウン
Public Archives and Records Office PEI[3218/28, P0000192]

パーソネージ博物館Bideford Parsonage Museum

モンゴメリが島で教職をしていた時に下宿をしていた牧師館。現在は、当時のモンゴメリの寝室や貴重な品々を展示する博物館となっています。『赤毛のアン』の中で、アラン牧師をお茶に招いた時、アンが香料のヴァニラと間違えて痛み止めの薬を入れたケーキを焼いてしまうというエピソードがありますが、これは本当にあった出来事。モンゴメリがここに滞在中、下宿先の牧師夫人がまさにそのような失敗をしたことがあったようです。

ローワー・ベデック・スクールLower Bedeque School

モンゴメリが1897~1898年にかけて教えた学校跡。彼女は、この学校があったローワー・ベデック村に滞在していた間に、情熱的な恋愛と悲しい別れを経験しました。校舎は完全に修復されて博物館となり、19世紀の島の初期教育の歴史や日本語翻訳されたモンゴメリ作品などが展示されています。博物館は、2021年に現在の所在地である、セントラル・ベデックへ移転しました。

本当にあるのでしょうか? 物語に描かれたあの風景

ブライト・リバー駅(ハンター・リバー駅跡付近)Bright River Station (Hunter River Station)

物語の中、アンが島に最初に来た時に降り立った駅。実際には、島の中央部のハンター・リバーにあった駅がモデルといわれています。キャベンディッシュから一番近い駅でもあり、実際に作者モンゴメリも使用していました。現在、駅舎は残っていませんが、線路跡は「コンフェデレーション・トレイル」として整備され、サイクリングや散策など、多目的に利用されています。

©Prince Edward Tours

歓喜の白路The White Way of Delight

アンがマシューの馬車に乗せられ、初めてグリーン・ゲイブルズへ行く途中に通った、リンゴの花が満開の並木道。その道は、現在は実在しませんが、島には野生のリンゴやリンゴの果樹園が至る所に点在しています。5月後半から6月初旬がリンゴの花の見頃となります。

©Kazutoshi Yoshimura

赤い道Red Road

物語でも描かれているように、島の土は鉄分を豊富に含む赤土で、それが島の景色を引き立たせているといっても過言ではありません。今では幹線道路は舗装されていますが、農場や森の中に一歩踏み込めば、昔ながらの赤い道が鮮やかに続いています。


日本からのアクセス

日本からは、トロントへの直行便(バンクーバー経由便もあり)、モントリオールへ直行便などを利用してカナダへ。
トロントからはプリンス・エドワード島のシャーロットタウンへの国内線直行便が運航しています。
またモンクトンやハリファックスまで国内線で飛び、ここからレンタカーなどを利用して、コンフェデレーション・ブリッジやノーサンバーランド・フェリー経由で島にアクセスすることもできます。